感染予防も大事ですが、運動不足を予防することも重要です。運動不足は病気のリスクを高め、健康的に生きることを妨げてしまいます。そんなコロナ禍でもできることとして「座る時間を減らすこと」があります。
コロナの影響で運動不足の人が増えている
コロナによる影響でスポーツジムの数は減り、身体を動かす人は少なくなっているようです。日本の高齢者を対象に行われた研究によると、コロナ前(2020年1月)と比べるとコロナ後(2021年1月)では総身体活動量が40.0%減少したそうです。東京医科大学の福島先生による研究では、在宅ワークの人は職場で働く人に比べ、仕事中の座位時間が75分長く、中高強度の身体活動(荷物を運ぶ、移動する、階段を昇るなど)が27分短かったそうです。
運動不足がもたらす様々な影響
身体活動とは安静時よりもカロリーを消費する動作のことをいいます。運動はもちろん、家事や買い物なども身体活動に含まれるということです。Inoue(2008)らの研究によると、身体活動量が多い人はそうでない人に比べ、死亡率が男性で27%、女性で39%低かったそうです。Hidde P van der Ploeg(2012)らの報告では、1日のの座っている時間が4〜8時間、8〜11時間、11時間以上と長くなるにつれて、死亡リスクが11%ずつ高まってしまうそうです。
座る時間を減らすだけでも効果あり
座っている状態では脚の筋肉が活動しないので、代謝や血流が悪くなってしまいます。座る時間を減らし、立ったり歩いたりする時間を作ることで代謝活動は高まり、血液の流れもよくなります。
全国の市区町村で女性の平均寿命が6位である野々市では「STAND UP 301」という活動に取り組んでいます。これは少なくとも30分に1度は立ち上がり、健康増進に努めようという取り組みです。
病気の予防など健康維持のために座る時間を減らすことを意識してみてはいかがでしょうか?1日の消費カロリー増加にもつながり、ダイエットにも効果的かもしれません。コロナ禍の今だからこそ、感染予防に努めた上で活動的に過ごすことが大事だと思います。