「最近HIITってよく聞くけど、どんな効果があるの?」
最近何かと耳にする機会が増えてきた、エクササイズの一種である「HIIT」
短時間でできるにも関わらず、数十分の有酸素運動と同等以上の効果を得られるという、その時間効率の良さが魅力的
「なんとなくHIITがいいらしい」と認識している人はいると思うが、実際具体的にどのような効果があるのかを知っている人は少ないように感じる。
そこで本記事では、書籍から得た情報を中心に、「HIITの効果」についてお伝えしていく。
脳機能|BDNFが増えて頭が良くなる
運動をすることで脳を成長させるBDNFが分泌されるが、これはHIITでも同じ。
- 脳由来神経栄養因子と呼ばれるタンパク質の一種
- 神経細胞を発生・促進させる効果がある
- BDNFの低下は、うつや不安症状の原因となる
ラットを使った研究では、有酸素運動よりもHIITの方がBDNFが分泌されたらしい。
他にも以下のような理由によって脳機能が高まることが分かっている。
- 脳血流の増加
- 脳血管の新生
- ドーパミンやノルアドレナリンの分泌
ダイエット|アフターバーン効果で消費カロリー増加
痩せたいなら運動、もはやこれは定番かもしれないけど、ダイエットにおいてもHIITは超有効。
運動後も代謝が増加していることを「アフターバーン効果」というが、有酸素運動をした時よりもHIITをした時の方がよりアフターバーン効果を認めている。
- 運動を終えたあとでも、脂肪の燃焼が続き、エネルギー消費量が増加すること。
- 別名:EPOC(Ecess Post-exercise Oxygen Consumption)
- 強度の高い運動で発生し、24時間持続することもある。
またHIITには食欲を抑える効果もあるようで、これもダイエット効果を促進している。
健康|運動は万能薬
運動が健康にいいというのは周知の事実で、実際に多くの報告がなされている。
運動の健康に対する効果は以下のようなものがある。
- 病気のリスク軽減
- 認知機能低下の予防
- 肥満の改善
HIITは他の運動に比べミトコンドリアの改善という点で優れている。
質の悪いミトコンドリアは活性酸素を生み出し多くの不調を引き起こすが、HIITにはこれを防ぐ働きがあるということ。
心肺機能|ミトコンドリアの量・質が改善
体を動かすには、食べ物などの栄養と空気中の酸素を使ってATPという物質を産生することが必要になる。
そのATPを作り出す働きがあるのが、細胞内のミトコンドリア。
HIITによってミトコンドリアの質や量が改善することがわかっており、それによってより多くのATPが産生できる。
実際、HIITには有酸素運動と同等ないしそれ以上の心肺機能を高めることが多く報告されている。
筋力|高い負荷が速筋に効く
HIITによって太ももの筋肉量が増えた、という報告がある。
また別の研究でも腕立てやチェストプレスのスコアが伸びたといった結果が得られている。
このようにHIITには筋力増強の効果もある。
筋肉には速筋と遅筋の2種類があるが、HIITによる素早い動きと高い負荷によって、ウォーキングなどでは鍛えにくい速筋が鍛えられていく。
まとめ|短時間完結だが効果は莫大
HIITには多くの圧倒的メリットがある。
短時間でできるので、「時間がなくて運動ができない」という人の強い味方になってれるはず。
ただ正直、結構キツい。
好みなどある程度相性はあると思うので、個人的には合わないと感じたら有酸素運動や筋トレでも全然OK
HIITの紹介をしてる上で言うことではないけど、HIITにこだわらず「身体を動かすこと」自体が重要だと思う。
参考書籍|世界一効率がいい 最高の運動
HIITの効果・やり方・相性のいい食事など網羅的に描かれており、HIITについて幅広く知るにはうってつけの一冊。
医師が執筆しているということもあり、科学的な論文を交えつつ描かれているので、信頼性があるのも特徴的。
運動についてあまり詳しくない人でも分かりやすいよう、なるべく難しい表現が避けられており、非常に読みやすい。